【5万円PC】GIGAスクール構想を大いに活用する提案についてのGIGAスクール構想について、国からの補助金がでるようですが、どのようにすれば活用できるか考察をしてみました。
結論:活用のための提案
金額や今後の運用を考えた際に、Chromebook、Office365でローカル5Gを利用した通信の組み合わせが一番現実的ではないかと考えています。
以下、考察も含めて記載していきます。
【調査】GIGAスクール構想について
GIGAスクール構想とは
GIGAスクール構想のGIGAはGlobal and Innovation Gateway for ALLの略、つまりは今後はICT環境がすべての事柄がICT環境を必要とする時代になっていく中で、学校教育が国際化や技術革新に対応していくための導入になる学びの環境整備の事です。
GIGAスクール構想概要
対象は初等教育(小学校)、中等教育(中学、高校)となる。
整備内容(補助金有)は大きく2つの対応が挙げられます。
ネットワークの整備
高速大容量の通信ネットワークを令和2年度までに、全ての小・中・高校・特別支援学校等で校内ネットワークを完備 (私立と公立はかかった費用の1/2、国立は定額補助)
パソコンの整備
1人1台の端末の利用補助を令和5年度までに小中全学年で達成(4.5万円補助)
ネットワークの条件や端末の仕様についての案が文科省より提示されています。
その中でポイントとなる点をピックアップしました。
ネットワークの整備
10Gbpsも見越したカテゴリ6Aもしくは光ファイバーでの敷設を行う
Wifi整備が追い付かない場合はLTEによる整備も視野にいれる
帯域参考が以下の通り
・遠隔授業の実施(テレビ会議) 2.0Mbps
・NHK for School 0.7Mbps
・Youtube(HD720p画質) 2.5Mbps
具体的なパソコンについて
MicrosoftがGIGAスクール構想に合せたPCと併せサービスを発表していました。
参考URL
「教育5万円PC」に秘めたマイクロソフトの野望。強み捨ててまで教育界を変革できるか
具体的に記載されていたPCは以下です。
・マウスコンピューター :MousePro P101A
・日本HP :ProBook x360 11 G5 EE
・DELL :Latitude 3190 Education
・Lenovo :300e
GIGAスクール構想を大いに活用するには
このGIGAスクール構想は、今後の日本におけるICTの発展に大きく貢献できる構想だと感じますが、費用負担の面や実際の運用を考えて現実的な導入方法を考えてみました。
費用面について
パソコンについては4.5万円の補助がでるため、その範囲ギリギリでの購入を狙うのが良いかと思います。
ネットワークについては規模により費用が異なりますが、半額は負担となるため、できるかぎり安価でシンプルな構成が必要になってくるかと思います。
パソコンの選択について
利用用途に対して最適なパソコンを選んでいく必要があり、まずこのパソコンの利用の方法として挙げられるのが、来年度より小学校で導入されるプログラミング教育になると想定されます。
その場合はほとんどがブラウザで完結する作業となる事となります。
OSの視点から考えるとどのOSでもブラウザは対応しているので問題ありません。
次にあげられるのはサクサク動くかですが、これはOSおよびスペックに依存していくことになります。
CPUについてはほとんどがCelelon(CPU性能はかなり廉価版)が仕様として盛り込まれており、メモリについては4GBが仕様となっています。
正直WindowsOSではまともに動かない可能性が出て来るかと思います。
Windowsは汎用的なハードウェアに対応できる分、特定のハードウェアについて最適化された動作になるようにつくられていません、一方iPadはすべてAppleで作成しているため、低いスペックでもかなりの効果を上げることができます、
ChromeBookについてはそもそもブラウザ部分で動作するれべるなのでWindowsに比べ必要スペックが少ないです。
ここまでくるとiPadが一番良いように思いますが、値段が高く補助金内での購入はまず無理で、追加の費用が必要となります。
また、アップデートについてのコントロールが難しく運用に手間がかかります。
結果としてはChromeOSを選ぶのが良いかと思われます。
購入台数によるボリュームディスカウントにより、定価6~7万のChromeBookくらいは購入かのうかと思いますが、かなりのスペックのものを購入することができるかと思います。
他にはウイルス対策ソフト等のセキュリティ対策のソフト導入も考えなければならず、現在最もウイルスが作られているWindowsでの実施ではスペックを落とさざるおえなくなるかと思います。
ネットワーク整備について
ネットワークの整備については各学校の規模や配線状況により大きく変わる部分となるが、半額を負担することになるため、必要な所に費用をかけて標準仕様書記載でオーバースペックな部分はそぎ落とす必要があると思います。
まず、仕様上の記載で考えられるのが、ネットワークケーブルのカテゴリ6Aです。
これは正直カテゴリ6で良いのではないでしょうか。他の機器が1Gbpsの中、価格が1.5倍位差があり今後の10Gbpsに備えケーブルだけカテゴリ6Aにする必要はないと思います。
そもそも10Gbpsで学内通信を行う時代がそうすぐに来るとはあまり思えないからです。
またスイッチについてもPoEスイッチとよばれる電源ケーブルから電源を取らないスイッチが推奨されていますが、こちらも特に電源コンセントがある、もしくは増設すれば良いので無駄に費用をかける必要はないかと思いますし、通信ケーブルより電源を取るため性能としては落ちてしまうためわざわざPoEの選択は不要ではないかと思います。
逆に無線APについては1台あたり大人数を収容することになるため、収容人数が多い機種を選ぶ必要があり、ローカル5Gに対応しているような無線APであればより良いのではないかと思います。
他にはエッジスイッチは壊れる可能性も考え故障の際に何度でも交換が効くライフタイム保障(※)のスイッチを選んでおけば良いのではないでしょうか。
おすすめはNetGear製のスイッチで1台1万円中盤でかなり高機能なスイッチです。
※昔は無期限でしたが、現在は制限付きライフタイム保障となっておりシリーズ終了5年後までの保証となります。
業者に大量に発注すればボリュームディスカウントで価格はより下がるかと思います。
ソフトウェアについて
学習ツールとしてOfficeソフトが取り上げられていますが、同じ無料であるのであればOffice365を活用しブラウザ上でWord、Excel、Powerpointの使い方を覚えた方が良いかと思います。
GoogleのG Suiteも同様のOffice機能をそなえたアプリケーションはありますが、主流のMicrosoft系Officeを使えるのであればそちらに越したことはないです。
その他要求されているソフトウェアはOSにより異なるかと思いますが、基本無償のものを利用していく事を考えていく事ができます。
その他気になる事
まず導入が大事ということかと思いますが、今後の運用管理がかなり大変になってくるのではないかと予想します。
壊れた時にどのくらいの数を予備で持っておくのか、盗難対策はどうするか、ウイルスに感染した際の対応は、等様々検討する必要があり、それを各学校で実施していく事になり、導入はしたが運用管理が大変になり効率が悪くならないように導入時に考える必要があるかと思います。
GIGAスクール構想のまとめ
・パソコンはChromeBookで十分
・ネットワークは無線APの収容人数に気を付ける、あとは安価なものにする
・どうせ無料なら主流であるWindows系Officeを使う
・運用管理も意識した導入が必要
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