映画 ヲタクに恋は難しい~大人のネタバレ感想~

映画 ヲタクに恋は難しい~大人のネタバレ感想~

スタッフ

原作: ふじた 「ヲタクに恋は難しい」(一迅社)
脚本・監督:福田雄一
ミュージカル作曲編曲:鷺巣詩郎
製作:石原隆、野内雅宏、堀義貴、市川南

キャスト

桃瀬成海:高畑充希
二藤宏嵩:山﨑賢人
小柳花子:菜々緒
坂元真司:賀来賢人

あらすじ

隠れ腐女子のOLと重度のゲームオタク(ヲタク)の幼なじみが繰り広げる不器用な恋模様を描き、2018年にはテレビアニメ化もされた人気コミックを実写映画化。高畑充希と山崎賢人を主演に、「勇者ヨシヒコ」「銀魂」シリーズの福田雄一監督がメガホンをとった。26歳OLの桃瀬成海は、転職先の会社で幼なじみの二藤宏嵩と再会する。ルックスが良く仕事もできる宏嵩は、実は重度のゲームヲタク。そして成海もまた、マンガやゲーム、コスプレ、そして何よりBLを愛する腐女子だった。周囲にヲタクだとバレる「ヲタバレ」を恐れている成海は、普段は本性を隠している「隠れ腐女子」だったが、ヲタク仲間の宏嵩の前では本当の自分をさらけ出すことができた。やがて、ヲタク同士ならば快適に付き合えるのではないかという宏嵩の提案もあり、2人は付き合うことになるのだが……。

https://eiga.com/movie/89816/

予告編がこちら↓



公開に向けて

前回「午前0時、キスしに来てよ」を当たり屋的に見に行って、そこそこひでえ目にあったにもかかわらずちょっとこれ系の若者向けの映画が気になったので、今年は月イチでティーン向けの映画をあえて見に行くことにした。なぜかは分からん。なんか気になるんだ。

2月はこれかなあ…ティーン向けかわからんけど、普段自分からはぜったい見に行かない映画。宇多丸さんもさすがにこれはウォッチしていないかと (; ・`д・´)

予告をみたところ「午前0時~」よりは面白そう…高畑充希好きだしな!期待!

鑑賞したら、ネタバレ含め、大人から見た正直な感想を書こうかなと思います😅↓↓↓

というわけで、鑑賞してきた

2020年2月8日、公開2日目の朝一にイオンシネマにて鑑賞。

9時半という早い時間帯にも関わらず、半分くらいは席が埋まってた。

正直内容は全然期待してなかったけど、意外とおもしろかった~!原作はネットカフェでさらっと数巻よんだ気がする、あまり内容は覚えていない、という程度の認識の人間です。あとアニメ、ゲーム系の素養は無いけど別ジャンルの激ヲタ人間が見たという前提の感想です。

私、これがミュージカル映画なのを認識してなくて、予告編ではそれらしきシーンはあるけど、この場面だけなのかなと思ってたら、全編にわたって何度もミュージカルシーンが出てきたのにまずびっくり。

でも物語が進むにつれて、ミュージカルにした意味もなんとなく分かる気が。

まず、主役の二人がお互いに対する自分の気持ちを口にしない、特に宏嵩(ヒロタカ)はほぼ何も口に出して言わないし無表情なんだけど、ミュージカルシーンではかなり分かりやすく自分の心情をそのまま歌に表現するから、結果ものすごく見やすかったw

特にファミレスで成海が絵をかいてるのを見てるところとか、無表情すぎて何考えてるのか分からないんだけど、歌のシーン聞くと実は心の中の葛藤があって、一気に切ないシーンに見えてきた➳ ( ˙-˙=͟͟͞͞)♡

あと、現実のストーリー内ではほぼ何も起こってなくて、ものすごく地味といえば地味な話(お互い好きだった二人が付き合って、ちょっとしたすれ違いがあって、それを乗り越える)が、ミュージカルシーンが入ることで話に強弱がついて見やすくなってたように思ったかな。日本の普通の街並みをバックにしたミュージカルってあんまり見たことが無いからそれも新鮮だった。欲を言えばもうちょい音楽が良かったらもっと良かった気はするけど…

結局 宏嵩は最初から最後までずっと成海のことが好きなんだよね。行動ではずっと(彼なりに)それを表してるんだけど、でも口に出してはっきり言わないからキスのシーンも成海からしたら突然すぎて引いてしまう気持ちは分からなくもない。この時点の成海は、宏嵩が自分のことほんとに好きかどうかもよく理解してないことが後に判明するしw

最後の最後で 宏嵩がやっと自分の気持ちをストレートに口に出すところがこの映画のカタルシス。そこまであいまいな態度だった成海が一気にやられちゃうのもわかる。自分がオタクなのに、「オタクの彼氏は嫌」ってはっきり言っちゃう成海はけっこうクソだなと思ったけど(笑)けっきょくオタクどうこうよりも、お互いが自分の気持ちを口に出してなかったのがすれちがいの原因だった気もする…

最後のエンドロールを見てるときに思っていたのは、この映画の「彼氏」感、最高じゃない?ということ。彼女の好きなものを尊重してくれて、「好きなものに熱中してる彼女」が大好きって応援してくれるのが結局一番いい気がする… お互いに100%の関心が向かないのはちょっと寂しい時もあるのかもしれないけど、それくらい別々の世界を持ってる方が関係性を長続きさせるにはちょうど良い気がするな。

もちろん逆もまたしかり。自分も夫の好きなものを、たとえ自分はハマれなくても尊重しないとな、と改めて肝に命じました… (´・ω・`;)

成海は自分がオタクでありながら「非オタク」=「普通」に憧れる面を持っちゃってて、交際相手にも「普通」を求めてしまっている(でもオタクと居た方が楽)ところがめんどくさいところなんだけど、「自分らしく楽しく生きる」ことと「息苦しいけど“普通”でいる」ことのどちらかしか選べないというジレンマにやっと最後で決着をつけたのかなという気がする。

こないだ見た「午前0時、キスしに来てよ」に出てきた「女子に新しい世界を見見せてくれて、リードしてくれる」パーフェクト彼氏よりも、こっちの彼氏の方がよっぽど現代の王子様だと思いましたわ。

(成海がオタク仲間とコミケ会場の外で盛り上がってるときにちょっと離れたとこで待っててくれてる宏嵩の距離感が最高だし、コミケで当たり前のように店番してくれる感じも素敵すぎた。顔どうこうじゃなく、イケメン…)

あと全然ストーリーには関係ないんだけど、主演の山﨑賢人さん、もしやリズム感無い…?ダンス苦手…?ダンスしてるシーンは2か所くらいだったんだけど、ちょっと、ってかかなり気になっちゃった笑 高畑充希さんは歌もダンスも良かった😆

全編にわたって、 宏嵩がイケメンだったのはもちろん、成海もちょい挙動不審(?)ながらもちゃんと可愛く演出されてたのも良かったな~これで成海が(人として)魅力が無かったら、 宏嵩が成海のこと好きになることに説得力がないもんね。

あとすごくいいなと思ったのは、主役二人の衣装を含めたスタイリング。特に成海。かわいいんだけど、ちょっと垢抜けなくて浮世離れ(?)してる感じが絶妙だった。。個人的にはおしゃれしててもいっつもバッグがデカいのがトテモヨカッタ ( ·∀·) なんかリアル~ 

宏嵩も、イケメンなんだけど私服の絶妙なダサさがリアルだったな~。部屋の雰囲気も、シンプルな中にちょっとだけオタク要素が入ってたりして良かったw 登場人物ごとにテーマカラーが決まってたとこも独特の世界観があって良かったな。

あと、菜々緒のがっつりコスプレシーンが見られるとは…美しすぎてCGかと。あれはある意味はまり役だったな。斎藤工のはっちゃけぶりにもさすがに笑った。

結論として、気楽にみられるコメディとして良かったし、デートムービーとしても無難で良いかな、という印象。ただし本当のアニメオタの方がこれを見たらちょっと違う感想を持ったりするのかな~~。自分はオタクの女友達と一緒にみて鑑賞後に語り合いたいと思うような映画でした😊✨

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